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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第23章 "師"


「意味分からん??」

「あぁ…そうだった…」

何度目になるのか……
原田がもう一度山、崎に状況説明をする。


「で…
山崎お前だったのか!?」

山崎はチラッと此方を見る‥が…
此方は下手に表情を変えられない、それでも、某気付くものはあったらしい。


「あ-
わてでは無いけど、部下の一人やなぁ-
監察方の他にも、街中に枝や協力者おるさかいに…
勿論女子もおる、それが沖田はんと接触したんちゃうか??」

「そうなのか??」

半信半疑の原田は、更に山崎に詰め寄る。

「内容説明せい言われても無理やで、大概極秘事項や、下手に新撰組との繋がりがバレたら仕事にならへんしな」

一気に話して、呑気に自分の席に座る山崎…
山崎の説明に、一同それなりには納得したようだ。

ただし、総司は黙りのままだが・・・




「なんだ五月蝿せぇな、廊下まで聞こえるぞっ!!」

最後とばかりに、大広間に土方と近藤が入って来た。

「けどよぉ-土方さん……」

幾らしつこい原田でも、鬼の土方には勝てない・・・


「総司が女と歩いてるだけで、そんなに目くじらを立てるお前ぇらが悪いんだろうがっ!!
男なら、女の一人でも連れて歩いて何が悪い」

眉間に大いなるシワを寄せて、原田を睨み付ける…

「そりゃそうだが…」

「原田、お前ぇより総司の方がモテるからって僻むなよ」

「うっ…」

図星を付かれ言葉が出ない原田、全くその通りな訳で・・・・・



「まぁまぁ、皆その辺にして夕餉をいただくとしよう」

近藤の一言に、皆それぞれ自分の席へと戻る…
やはり一番上に立つ局長、ここぞという時の発言力はかなり大きい。


(はぁ-
やっと終わった…)


瑠衣も大人しく席に付く、近藤達が来て助かったと思いながら…

そして、何時も通りの夕餉の時間が始まった・・・・・





総司と瑠衣はさっさと夕餉を食べ終え、大広間から出て自室に戻ろうと廊下を歩く…が……


「総司、橘、」

何故か後ろから土方に呼び止められた。


「なんですか副長?」

「土方さん?」

呼び止められられた理由が分からない二人…
だが、土方はさっさと二人の前に出て、仁王立ちしている・・・・・
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