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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第23章 "師"


ふむ…
と、近藤は少し考え込む…


「総司、今日ならば時間を空けてあげられる、好きな時にもう一度来なさい、相手をしてあげるから」

「本当ですか!!
では早速橘さんに話して来ますっ!」

ニッコリ笑って、部屋を出て走る音が聞こえる・・・



「橘君がね…
まぁ‥天然理心流の後を継ぐのが、一人でも増えるのは良いことだ…」

田舎剣術と言われ、相手にもされなかった頃に比べれば、大きな進歩だ…
それに……
ひと月で総司から全て覚えて仕舞う、橘くんの力量も見てみたい。


「久しぶりに体を動かすとするか…」

近藤は総司の返事を待ちながら、続きの筆を動かす事にした・・・







今日は夕方からの巡察なので、部屋で寛いでいたのだが…

其処に……


『ドタドタドタドタドタ!!』


突然、物凄い足音が聞こえて来る・・・


「なんだ?」

気配を読まなくても総司なのは直ぐ分かる…
そう思っていたら、バンッと障子を開けて総司が中に入って来た。


「近藤さんが、稽古付けてくれるって言ってますよぉー!」

「本当ですか?」

「えぇ、今日なら好きな時間で良いそうです」

ニコニコと興奮気味に話す総司、相当嬉しいのだろう。

「そうですね‥
今日は夕方から隊務なので、今からでも宜しいですかね?」

此方は冷静に、今日の巡察と照らし合わせながら答える。


「大丈夫だと思いますよ、では私は近藤さんに話して来ますねぇー!」

来た時と同じく、ドタドタと廊下を走り去る総司…


「やれやれ…
局長の事になると人が変わるんだから…」

クスッと笑い障子を閉めて、瑠衣は稽古の準備を始めた・・・






近藤は胴着を着て廊下を歩いている所に、偶々通り掛かった土方と出くわした…


「珍しいな、近藤さんが稽古か??」

本当に珍しい物でも見る様に、近藤を見る土方…
冗談では無く珍しいのだが……

「あぁ、総司に頼まれてな‥
橘君と試合だよ」

「橘と??」

「どうやら総司から理心流を習っていたらしくてな、一度私と手合わせをして見たいらしい」

「へー
面白そうだな、俺も行って見るか…」

「歳も一応目録取りなんだから、見た方が良いかも知れないね」

「あぁ…」

そう言うと、近藤と土方は道場に向けて歩き出した・・・・・
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