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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第23章 "師"


「橘が道場に来ると何時もだ、止め役が居ると思ってな」

「だから、自分は余り道場に近寄らない様にしているんですが…」

「今日は居ると聞いたからな、こうなると思っていた」

「はぁ…
やっぱり………」

嫌な予感的中・・・


「つまり何だ‥
橘が居れば安心して暴れられると??」

土方すら呆れ顔で、二人と倒れている総司を見ている…


「橘が居れば確実に止められる、その足の速さは総司の倍以上…
それを止められる奴はそうは居ない」

何時もは無口な斎藤なのに、今日はよく話すと思う。

「いや、今の速さは私も驚いたよ」

近藤は斎藤の話に同意し頷いている…
実際に消えた‥そう思った、一瞬で総司の後に立っていたのだから…


「はぁ…
巡察時間までに目が覚めますかね?」

夕方の巡察まで、余り時間が無い、手加減したが起きるかどうか怪しい限り・・・

その前に、総司のせいで、一番隊がほぼ全滅している…

此では巡察自体が怪しい・・・・・



「副長どうしましょう?」

どうにかしてくれと言う目を土方に向ける瑠衣、向けられ方も困り顔だけど…

「・・・
はぁ……
巡察は他の隊に回す、こうも全滅なら仕方がねぇ…」

頭を掻きながら眉間にシワを寄せる、これは悪い予感……

「橘、総司が目ぇ覚ましたら、俺の部屋に無理矢理でも連れて来いっっ!!」

「…分かりました」

また説教か…

瑠衣は今日何度目か分からない溜め息を吐いた。


「兎に角、斎藤くん、橘くん、後始末は頼んだよ」


 「「はい…」」


その後平隊士達を大部屋に連れて行ったり、傷の手当てをしたりと後始末に追われ(その間総司は完全放置……)
巡察を交代してくれる二番隊に礼をしに行ったりと忙しく走り回り、全てが終わったのは夕方過ぎ……

関係のない斎藤には悪いので、全て自分一人でこなした………





「はぁーーーーーーーっ…」

本当に数え切れない程の、今日もう何度目か分からない溜め息を吐き出し、自室で大の字になり転がる…

「巡察より疲れた・・・」

横では総司がまだ気を失っていて、意識が戻らない・・・


(何やっているんだか……)


すっかり新撰組と言うものに慣れたが、振り回されるのにも慣れつつある事に、瑠衣自身少し可笑しくなって来る・・・
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