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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第25章 "帝"


「そう言えばそうですね…
裏の取引と…
で、何か裏ありました?」

…来た……

此処からは土方には話をしてない裏の話になる…


「別に自分は狸と狐を見に行く程酔狂じゃありません、本来の目的は外法の封印に関しての情報が、御所内にあるという事で中に入ったんです」

「外法って…
確か空の結界の…」

瑠衣は団子を指差し、焦げてると指摘する、なんとなく場違いのような気もするが……

それを見て慌てて団子を取る総司を見て溜め息一つ…


「…空の結界を作っている術‥つまり外法…
前から、御所内の外法を封じてる場所が破壊されていたのは聞いていました…
だが今回は、その破壊した人物に関わっている事柄だったので、直接聞きたかったんです」

「人物…
この一件で初めて特定の人が出て来ましたね」

焦げた団子を食べながら、総司は話す…

大らか見えて鋭い…

それも総司の一面。


「えぇ…
しかし御所内でも部外秘で、中でしか聞けない人物に合うのが目的でした」

「瑠衣…まさか……」

「はい、お話しを伺ったのは御上御本人です、勿論秘密裏に…
其処で、封印を破壊したであろう陰陽師が一人浮上して来ました、其方の方は朱雀様が安倍家を通して調べるようです、それと破壊された場所…
社も見て来ました」

「何だか別の世界の話ですねぇー
朱雀様が調べるとなると、瑠衣は暫く動き無しですか?」

「とりあえずは、そうなります、自分では無理なのでお任せです…
社の方も手が出せないので放置になります」

「意外な場所に謎があり…
ですか…」

「まぁ…
御所なんて、探せば謎だらけだと思いますけどね…
怪しい迷信も多いですし……」

「ぁははは…
確かにそうですねぇー
私も藩邸で色々聞かされましたよ」

総司は思い出したように笑っている、余程何かあったのだろう。


「迷信なんて、殆ど嘘、作り話ですよ…
実際あったら馬鹿らしいものまでありますからね」

「ぁははははは…
た‥確かに笑うの必死に堪えていましたねぇー
あれは傑作でした」

目に涙まで浮かべ笑い転げている…
御所に其処まで笑える迷信などあったか??

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