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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第26章 "考"


夜、屯所の自室で火鉢にあたり、瑠衣は先程の総司の話と、昨日御所内であった出来事を思い返していた…

総司の方は、風呂で部屋を留守にしている。


(昨日、御所の社を回った時、そんな気配は無かった、もし総司が言う様に幽霊ならば、自分達なら気が付いていた筈…)


幽霊説が正しいのならば、自分達に関係無く現れる…
だが、昨日はそんな姿を見てはいない。


予想は当代様が御所に居るのを承知して、出て来なかった…

もし本当に宋永輪が黒幕だとしたら、御所に通じていてもおかしくは無い。


(宋永輪…
御所に居た頃の実力は?
それに書を編纂していたと御上は言った、という事は古語にも詳しいと見る…)


御上は陰陽師共の筆頭と言った、逸れならば能力は高く、同時代の外法の書を読み説ける。


自分ですら外法の詳しい詳細は知らない、前に土方に言われ、外宮で調べたが、詳しい術法は無かった。


(それに何故、あの場所に術石があったか…)


八陣結界とは、まるで関係の無い場所…
なのに破壊したら結界線は一本消えていた。

どうして?

自分の知らない外法の中に秘密が有るのか…

いざとなったら、外法の全容を知る為に、外宮の水鏡を使い過去を見る手もある。

だが力の消費も莫大、平安の世の殆どを調べないといけない為、その分、時間が掛かれば力も消費する危険な行為……


(どうも上手く点と線が繋がらない…)


情報はまだバラバラ…

組み合う所が無い……

一つ一つ情報は出て来てはいる、でも歯車は噛み合わない。

何処で繋がる?

やはり宋永輪か…?

それならば、此方は当代様の情報待ちになる…


後、自分が出来る事は無いのか??

もどかしさに、つい火鉢の炭を突っつく。


 "パチン!"


炭の割れる音が部屋に木霊する…


何度考えても答えは出ない…
まだ動くには早過ぎるという所なのか?




「随分考え込んでいますねぇ…」

風呂上がりの総司が、いつの間にか火鉢の反対側に座っている。

「えっ?
あ…??
気付きませんでした」

余りも馴れてしまった総司の気配…
こんな風に考え込んでいる時とかに、気配を消して入って来られると、気付けない時がある。


余談だが、土方の気配も分かり難い、此に関しては月読のせいなのが半分なのだが…


理由は、まぁ‥いい・・・・・
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