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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第26章 "考"

「・・・・・そうか……
高杉晋作から繋ぎが来たか…」
「はい主、協力する…
そう言って来ました」
宋と星光は、何時もの一室で会話をしている。
三つ目の術石が破壊されてからは、この部屋の中は、常に女の悲鳴と死体と血の匂いが切れる事は無い。
「協力か……
自分の為であろうに…」
「それでも使える者は使う…
そうでしたね主」
「…そうだ……
星光、高杉晋作の為に準備してやれ、最高の舞台をな…」
「はっ、畏まりました」
ドンドン不安定になってゆく結界陣、それを少しでも抑えるには、あの橘瑠衣が邪魔な存在である。
朱雀には手は出せぬが、橘瑠衣ならば……
宋は結界陣を見ながらニヤリと笑う、高杉晋作ならば、橘瑠衣を上手く捕らえる事が出来よう…
あれで、頭脳も度胸も行動力もある…
失敗するならば、切り捨てれば良い事、ただそれだけだ。
宋はまた借結界の前に座り印を組む、己の野望の成就‥それだけを目論見ながら・・・・・
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