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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第27章 "辱"
「案外その辺に居るかも知れませんね…」
「えっ??」
自分から見たら先の話になる筈なのに??
総司は瑠衣の言い回しを不思議に思う。
「もう生きてらっしゃるんですよ師匠は…
実のところ正確な歳は知りませんが、家康公の時代辺りも知っていましたし‥まぁそんな歳ですね」
朱雀様で八百年…
生きていてもおかしくは無い。
「何人か師匠は替わったんですが、あの人くらい形破りな人は居ませんでしたね…
はぁ………」
「…どんな方なのですか?」
「うーん…
総司は仙人って分かりますか??」
仙人??
「…前に山南さんが少し…
確か霞を食べて生きてるとか、山の頂上で過ごしているとか…」
「・・・・・
ぁはははははは…!!」
瑠衣は総司の答えにお腹を抱えて爆笑している。
「ぁはは…
た‥確かに普通そんな風に言われているんですよね‥はは……
ですけど霞を食べ無いし、山の頂上で生活してませんよ」
「ではどんな生活なのですか?」
瑠衣のあまりの爆笑ぶりに頬を膨らます総司、いくら何でも笑い過ぎだと思う。
「意外に普通です、まぁ辺境暮らしってのは間違いないですが、ただ普通の人と関わり持たないだけです…
仙人は始めは普通の人ですし、昇仙と言って厳しい修行を積み仙人になるんですよ、なって仕舞えば年もあまり取りませんし長生きですね…」
「其れならば皆仙人になれませんか??」
「無理ですよ、やはり素質ですかね…
条件を兼ね備えた人しかなれません……
まぁそれは置いといて、自分の師匠ですよね…
仙人のクセに酒だ女だと遊び回って、挙げ句に辺境では無く街の中で生活なんてしたりしています…」
しようがない…
そんな諦め顔で話す瑠衣、後どんな言葉で語って良いか思い付かないくらい率直に話した。
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