この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
木之花ノ夜想曲~夢語り~
第27章 "辱"
朦朧する意識の中、瑠衣の中に一つの考えが浮かんだ、高杉の激しい責めの中、意識を辛そうに見ている総司に力を集中した。
総司の方は高杉のあまりのやり方に、猿轡を噛み締め高杉を睨んでいると……
"… …そ…うじ…"
突如、頭の中に瑠衣の声が直接響いた…
総司は驚き瑠衣を見る。
辛く苦しそうな顔をしているが、目は確かに此方を‥自分に向いている。
"総司…聞こえ…ますか…
聞こえていたら…目を…閉じて合図して…下さい…"
その声に応え、総司は目を閉じる…
暫くして目を開けると、瑠衣はまだ此方を見ていた。
瑠衣は目を閉じる総司を見て、力は全く封じられていないと確信する。
「どうした…
もっと壊れるくらい泣き叫へ!」
高杉の腰の動きが更に激しさを増す、解されていない菊門からは血が流れ貫かれる度に激痛が走る。
「うぁっ…あぁぁ…あっ!!…」
痛みと快感…
同時に与えられるそれに、集中しようとする瑠衣の意識は乱される…
(は…早く…しないと…)
自分が正常に意識を保っているうちに……
"総司聞いて下さい…今…縄を解いて…刀があったら…この浪士共を…全て…殺れ…ますか?…"
その声に総司はもう一度目を閉じる。
"…体は…術で…動きませんが………"
その時、高杉が瑠衣の首を片手で締め上げてて来た!!!
「ぐぁ…ぁぁ!!」
「くく…
そうだ…壊れてしまえ」
狂気に支配された高杉に、最早手加減と言う言葉は無い。
このままでは本当に不味い!!
"………力は…封じられ…ていません…隙…を…見て…力で…縄を解き…自分の…刀を其方に…飛ばします…良い…ですね……"
総司は決意を込めて目を閉じ、開けた…
このままでは瑠衣の精神の方が危ない、多分今もギリギリを保っている筈、この気が緩んでいる男達ならば刀さえあれば皆殺しにしてやる!!
総司はそう思い、動かない体を無理やり立て直し、瑠衣が縄を解く隙をじっと待つ……
「あ"ぁぁ!…ぐはっ…ぁぁ!!」
瑠衣の方も何とか隙を伺うものの、高杉の容赦無い責め苦に力が集中出来ないでいる。
・