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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第28章 "謎"


「クスッ、それは嬉しいですね」

優しく髪を撫でるのも、何時もの仕草…
瑠衣はゆっくり瞳を閉じる。


「・・・瑠衣・・・」

あの高杉の一件以来、二人にそういう関係は無い。

何となく、どちらともなく遠慮がちになってしまっている。

それだけ高杉の一件は、二人に強烈な印象を残してしまった。

本当はお互いに、触れたいし繋がりたい…
だが、ギリギリの一線が越えられ無い。


あの時見せた瑠衣の涙…

それが総司を踏みとどませている。



「・・・総司……」

「なんですか?」

「……
そろそろ高杉の一件は忘れて下さい…
多分もう高杉に会う事はありません、今は国元です」

総司の胸に顔を付けて、瑠衣は話す…
何時かは話さないとと思いながら、半月以上が経ってしまった。


「…気付いていたのですか…
それに高杉の行方も…」

「えぇ、今京に居る長州の大物は桂小五郎、吉田稔麿の二人です…」

「桂に吉田…
それでも厄介なのが残っていますね」

「そうですね…
でも、私にはどうする事も出来ない…」

「分かっています…
それが瑠衣なのですから」

総司の腕の力が籠もる。


「総司、私ならばもう大丈夫ですから」

「…それは…」

ずっと瑠衣の髪を撫でている総司、瑠衣の言う事は分かる…
だが捕まり、瑠衣が力を貸してくれるまで何も出来なかった己が辛い。


「総司が捕まったのは総司のせいでは無い、多分向こうが周到に計画していたんでしょう、だから自分を責めないで…」

瑠衣は自分が欲しい言葉を、自分が欲しいと思う時に的確にくれる。

そんな瑠衣の気遣いが嬉しくて、そして他の誰にも瑠衣を触れさせたくない…

だが現実は……


「瑠衣…私は…ただ見てるしか…無かった…あんな強姦紛いの事をされて…其れなのに…!!」

「それでも総司が無事ならば、私はそれで良いんです…
総司の為になら鬼だろうが何だろが、何にでもなれる……
高杉のあんな事に屈する私じゃ無いです」

「…でもっ!!」

「捕まり拷問を受けても、強姦紛いの事をされても…
ちゃんと総司の胸の中に帰って来てます……
それとも‥男達に陵辱され汚されたた私では…総司は嫌…ですか………」
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