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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第2章 "神"


つまり一族の男性との交わり、一族で無くとも"力"のある男なら交わりで吸収出来る

"力"とは腕力とかでは無く、その者の"輝き"天武の才と言うのだろうか歴史上の偉人などがやはり大きな"力"を持っていた

今の世、そんな人間は見つける方が難しい…

なので先代・当代は特殊な結界を作り一族の男性と交わり力を吸収する代わりに自分の力をほんの少し相手に分ける…

何故少しかと言えば、朱雀自身の力が強すぎるから…

少量与えれば薬だが大量に与えれると毒になる。

良くて即死、悪ければ発狂して暴れ狂う、そうなると殺すしかない。


朱雀だけでは無い、力を持つ一族全てこの"裏の儀式"に関わりがある

男女‥夫婦であればまだ良い、夫婦間で力の交換が出来る

だが、独り者や力が強過ぎる者はやはり一族から選ばれた同じような独り者と特別な場所で"儀式"を行う

最も難儀なのが一族の中でも特に力が強過ぎる者達、普通の一族では交換にならぬ、ではどうすれば?

其処で考えられたのが一族の長である朱雀との"儀式"である

神である朱雀は性別を変えられる、本来女性体だが男性へと体を変えられるのだ

力強き者と奥宮の一室の中で男女の交わりをする‥それも朱雀の役割の一つ、"儀式"をしなければ力強き者達は力を失い永遠に眠ってしまう

それを回避する為の儀式

一族の安定を図る為の儀式

それが朱雀である彼女に課せられた鎖であり柵
朱雀ですら逃げよう無い程に浸透している楔‥神が消えてしまわないように・・・・・


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