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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第28章 "謎"
(はぁ……
自分とした事が迂闊だ…)
六方星ならば一つの仮説が立つ、もし当たりならば、全ての術石が見付かる筈……
瑠衣は総司を急かして、急いで屯所へと戻った。
屯所に戻っても朝餉を抜ける訳にもいかず、大人しく朝餉を取り、大急ぎで自室に引き返して来た。
そして文机に座り、紙と筆を取り出し、紙に正確な八角形を書く。
「これで…」
その八角形の天辺と底から、今度は正確に三角形を上下に二つ、八角形の中に入れていく…
その形を見て納得する瑠衣、前に貰った当代様からの印付きの地図を取り出し、今度は地図にもう一度同じように書いていった。
「…やはり……」
八陣結界と六方星…
組み合わせた地図を見る。
自分と当代様が破壊した八陣結界の一辺になる場所が二ヶ所、それに六方星の線が交わる場所に、街中で土方連れの時に見付けた術石の場所と完全に一致した。
「此だから見つからない訳だ…」
八陣結界だと思い、京の外ればかりを探していても見付かる訳が無い、それもかなり広範囲に探していた。
当代様が破壊した場所と、街中で破壊した場所は縦一直線に繋がる。
そう考えると、自分が破壊した場所を含め、二本の縦の直線で繋がっている事になる。
要は京の外れに術石が四つ、街中にも術石が四つ、それも東から西へ二本の線が走ったようになるという仕組み。
東の端の二つを破壊しているから、外は西の端の二ヶ所…
中は一つ破壊しているから、四角形に残り三ヶ所……
多分これで当たりだろう。
まさか直線二本で配置されてるとは思わず、大きな空振りをしてしまった。
後は自分の仮説が正しいかどうか、街中の土方連れで破壊したの時の、対角線上にある場所を捜索すれば、全てが見えるだろう。
これは全て陰陽道…
宋永輪との関連性もかなり高くなった。
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