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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第29章 "策"


瑠衣は夜の京の屋根の上をひた走る。


(まず、三つの術石の確認だな)


壊した街中の術石に、平行四辺形のように配置している筈。

まず、一つ目…二つ目(一つ目は前回確認済み)屋根から降り、気配を探る…
巧妙に隠してはいるが、僅かに負の気配がする。


(完全に当たりだな…
次か……)


三つ目…
やはり思った場所に術石はあった。


とりあえず結界に触れぬよう、距離を離して様子を見ている。


(参ったな…
中の罠までは分からない、一体何が出るか……)


前みたく上級十匹とかじゃお話にならない…

瑠衣は目的の術石の封印場所に戻ると、屋根の上から確認し、小石を一つ封印に向かって投げた。


 "パシッ…"


気配を完全に消して…
何が出てくるか確認するつもり。


『グググ…ギャ…』


出て来たのは低級の"鬼"が五匹、結界の周りを彷徨き始める…

だがこれは囮…

香の力で"鬼"を逃がさず、目的の人物が現れるまで、消えた結界の為の時間稼ぎをして貰う。


(・・・・・・・・・・・・)


瑠衣が気配を消して"鬼"を眺める事四半刻くらいか…
漸く人間の気配が近付いて来た。

円月輪を背中に背負い、細身の体型、間違い無くあの女忍だろう。




星光は周りを見回し、一人も気配が無い事を確認する。


「食われたか?
まぁ良いさ…
関係無い事だ」

懐から符を一枚取り出し、封印がある場所に投げた。


 "パシッ…"


符に封印は反応し"鬼"は封印の中に消えていく…


「まぐれか…
全く……」

星光は呆れ顔で封印を見ている、たまたま封印に触れる輩も少なく無い…
まぁその場合"鬼"に食われてしまうが……

その後始末も星光の仕事である。



瑠衣は気を見計らっている、"鬼"を封印してくれたのはありがたい…

それに‥やはり"目"の役割は果たして無いようだ…
これならば捕まえられる。

瑠衣はニヤリと笑い、屋根の影から飛び出した!!


「!!!!!」


『キ―――ン!!』


円月輪と苦無が交差する!

苦無では円月輪には勝てない、此もまた囮の一つ……


「はんっ!!
何者か知らないけど、円月輪の肥やしにしてやるっ!!」

次々と円月輪が瑠衣を襲う、上手く受けるか回避しているが、苦無は円月輪の攻撃でボロボロになっていく。
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