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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第30章 "桜"


「あぁ…
ありましたよ、ここです」

少し路地に入った料亭は立派な佇まいで、隠れ家的な雰囲気を醸し出しいる。


「本当に総司は色々知ってますね」

「ぁはは…
まぁ……」

巡察中に抜け出し散策したのは目に見えるが…
今日は黙っておく。

二人は中に入り、女将は部屋に案内してくれる。


二階の角部屋…
窓を開けると桜の木が見えた。


「どうですか??」

「凄く綺麗ー!」

たまに桜の花びらが、部屋の中にヒラヒラと入って来るのがまた……

瑠衣は窓に腰掛け桜を見ている、時折吹く風が心地良い。


「気に入ったようですね」

総司も窓から桜を見る。


「えぇ…
とても……」

優しい笑顔で振り返り総司を見つめ……


「…今日一日は離しませんよ……」

総司は窓に手を掛け、瑠衣に口付けした。


「んっ…」

唇は直ぐに離れてしまい、少し寂しい気持ちにもなるような……



「先ずは料理ですよね」

総司は自らに付いた瑠衣の紅を指先で拭い、嬉しそうに笑っている。

何となく‥総司の仕草にドキッとしてしまうのは何故??


「クスッ、そうですね」

思いはともかく……

久々の京懐石…
総司と瑠衣は楽しく堪能する事にした。





「意外と湯葉が好きなんです」

瑠衣は生湯葉を一口食べる、その独特の食感が好き。


「瑠衣ならば、色々食べてそうに見えますけどね」

「んー
京懐石は無いです、特殊ですから作る方も大変でしょう」

「あぁ…
なる程……」

総司はお猪口のお酒を呑んでいる、そう言えばお酒は大晦日以来になるのか……


あの後…


『橘に酒を飲ませるな!』


が、組の暗黙の了解になってしまっている、勿論総司も一緒に・・・・・

お互い負けず嫌いが災いして起きた出来事だったが、正月明けに土方にしっかりお説教を食らったのは言うまでもない。


瑠衣もお酒に手を出す…


「総司とお酒呑むの大晦日以来ですからね…
クスッ」

「あー
あれはやり過ぎましたからねぇー」

別に酒樽で酒が欲しい訳では無い、少量でも十分お酒は楽しめる。

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