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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第30章 "桜"


「クスクス…
平隊士の皆さん呆れてましたから」

「普段呑まない人に呑ませるからですよ」

「あ…
そう言いますか?」

「瑠衣だとて普段は呑まないでしょう?」

「それはそうですが、私は少量でも十分ですよ?」

「それは私も同じです」

お互いクスクスと笑いながら、料理とお酒は進んでゆく・・・






「さて、本命の夜桜見物に行きましょうか」

一通り懐石を堪能した後、総司は瑠衣を夜桜見物に誘った。


「はい!」

料亭の女将に夜桜見物をして来ると言い残し、総司と瑠衣は祇園から少し離れた桜並木へと向かう。

満開のこの季節、見物に来る人も多い。


「わぁー
桜がいっぱい!」

総司の手を引っ張り、桜に見入っている瑠衣、その姿は桜に良く似合う。

意外とこういう時の瑠衣は無邪気な姿を見せてくれる、総司にはそれが嬉しくてたまらない。


「総司、あちらの桜も綺麗ですよ」

「えぇ、行きます」

手を繋ぎ、人混みを掻き分けて、桜並木から少し外れた一本の大木の桜の木に向かう。



「うわぁぁぁーー!」

他の桜とは違い、桃色が濃い桜の花びら、大木だけあって大量に花を付け咲き誇っている。

だが、意外とこの大木に来る人は少ないようだ。


「綺麗ですね…」

「えぇ…」

総司も瑠衣も大木を見上げて、感嘆の溜め息を漏らす。


瑠衣は大木に身を寄せた・・・


「本当ならば、お前の声が聞こえるのにね…」

「…瑠衣?」

今の自分は自然と会話は出来ない…

だが、大木に身を寄せるだけでも、微かだが桜の意識が入って来てくれる。


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