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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第30章 "桜"


料亭に戻った頃には、かなり夜更けのいい時間になっていた。


一番奥の客間で寛ぐ二人。


「こういう時に限って狙われるんですから…」

「本当ですね」

どちらも返り血は付いていないので、賭けはお流れ…


「はぁ…」

総司は瑠衣に抱き付く。


「時と場所は選んで欲しいですねぇ」

「私もそう思います…
折角の非番なのに……」

「ですよねぇー」

瑠衣は更に総司に身を委ねる…


「瑠衣?」

「たまには良いかなって…」

「クスッ…
嬉しいですね」

そのまま横抱きにして、隣の寝室に連れ込む。



寝室には二人用の布団が用意されており、総司は布団に瑠衣を下ろす、屯所の布団と違って、ふかふかしてて気持ちが良い。


「瑠衣…
今日は何があっても離しませんよ……」

真剣な総司の瞳に瑠衣は頷く。


「うん…
離さないで……」

総司が瑠衣の唇を求めて来た…
瑠衣も総司のされるがままに身を委ねる。


「んっ…あんっ…」

頬を蒸気させ、総司の着物を握り締め、虚ろな瞳で総司の行為を受け入れる瑠衣…


「…瑠衣…」

耳元で囁かれ、体がピクッと揺れる。


「今日は随分素直ですね…」

「んっ…何時もでしょう…」

「クスッ…
何時もより素直な気がしますよ……」

総司の手が胸元の合わせから滑り込んでくる…

今は勿論さらしは巻いていない、直接瑠衣の柔らかい肌に触れ感触を楽しむ…


「あぁ…はんっ…」

直接胸に触れられ、体中に快感が走る…
総司の行為を邪魔する気は無い……
それも覚悟でお願いしたのだから。


「はぁ…
相変わらず柔らかいですねぇー
瑠衣は何処に触れても柔らかいです…」

「んぁっ…ばかぁ……!」

お決まりの一言…
何時の間にかこの言葉も癖になってしまった…

後何回言えるのだろう…

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