この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
木之花ノ夜想曲~夢語り~
第30章 "桜"


総司はそっと瑠衣の頬に触れて見る、夜風に当たってたせいか、少し冷たくなってしまっていて…

総司も切なそうな瞳で瑠衣を見詰めた。


初めて女性に恋をした…

本気で欲しいと思った…

嫉妬や欲望という事を初めて知った…


全て瑠衣が居なければ無かった事…


相変わらず人斬りと呼ばれ、周りから恐れられ、本心を隠し、組と近藤さんの為に鬼となって働く…
多分ずっとその繰り返しだっただろう。

瑠衣が知らず知らずの内に、自分の心を開いてくれた。

そう、自分でも気付かない内に…
一緒の部屋で生活しているうちに、本心を隠す事も忘れて瑠衣と接していた。

自分も瑠衣に興味があり、色々と構ったっけ…


何時の間にか、隊長と副隊長という立場でお互いを信頼し、二人で夜中ずっと走り回った…

その頃には本心を隠すなんて言葉は、綺麗さっぱり消えていた。


あの頃の瑠衣は多分困惑していたと思う、理性と感情の狭間でどうして良いのか分からす、自分を手本に感情というものを考えていようだ。

その後瑠衣に一から教える事になったが、それで良かったと思う。

感情が無い訳では無く、忘れていただけなのだから、だから思い出せれば良い…そう思った。


何時の間にか感情豊かに動き回る瑠衣を見て、良かったと思った…
自分は間違って無いと………


そんな瑠衣が、また切ない表情をしている。

絶対に何かある…

総司は本能的にそう感じてしまう。

それは多分良い事では無い。


「・・・瑠衣・・・」

たまらず眠っている瑠衣を抱き締める…


離したくない…

誰にも渡したくない…

一人にしないで欲しい…
瑠衣が居なければ、自分はまた人斬りに戻ってしまうかも知れない。


そんな思いを胸に瑠衣を抱き締めた。


「う…ん……」

瑠衣の目が、ゆっくりと開く…
窓辺に居た筈が、何時の間にか総司に抱き締められているらしい。

/735ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ