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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第31章 "壊"


だから、ゆっくり流れる景色に目を奪われる。

進む風も、穏やかで気持ち良い。

そんな事に気を取られながらも、船は確実に大阪へ下って行く。

この分ならば、夕方過ぎまでには大阪に着くだろう。

瑠衣は、束の間の船旅を楽しむ事にした・・・







大阪ー



京とは違う独特な賑わい、此だけは今も昔も変わらないようで、商売人達が港を歩き回っている。


「先生今日はどちらに?」

「はい、吉田屋という所に滞在する予定です」


(吉田屋‥あの乱闘事件の場かぁ…
意外とその後の関係は良好なんだな……)


船着場から離れ、吉田屋へ向かう総司と瑠衣。

吉田屋に着いた頃には、もう日が沈んでいた。



部屋に案内され、一応寛ぐ二人。


「それで先生計画は?」

「山内は決まった時間に、奉行所から帰路に着きます、かなり遅い時間で一人で帰るようなので、其処を狙う予定です」

「…山崎さんからの情報ですか?」

「えぇ…」

「・・・
分かりました、先生にお任せします」

瑠衣は総司に向かってニヤリと笑った。


「今日は少し遅過ぎました、狙うなら明日……」

「分かりました、昨日は休憩させて頂きます」

「えぇ…」

場所柄気を抜く事も出来ず、総司と瑠衣は引かれた布団に入り眠りに着く。



灯りが消えた部屋の中で瑠衣は少し目を開け、ボーっと考え事をしている…


(山内の一件は直ぐに方が付く、問題は京に戻ってからか…)


有名な池田屋事件まで後ひと月ちょっと…
それまでには全てを終わらせたい。

少々強引だが、当代様を道連れに内の結界を一気に潰す…そんな考えも頭の隅にはある。

もし土方と一緒だった時のような数の上級がいたら、自分は一日一ヶ所が限界、組の当番から考えて、最低でも十日は掛かる計算になる。


それに…
当の宋永輪は何処に要る??


中心だと思ったのは八陣結界が前提の話、六方星なら何処を拠点にする?

多分、結界の二本の線上には居ないだろう…
という事は東西は無い、南は当代様の外宮がある、残るは北…丁度北は青龍を指す…其処しか相応しい場所は無い筈。

六方星の一番上…其処が一番怪しい…
だが結界を全て破壊しない限り、見付けるのは不可能‥全く手間な事だ。
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