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第31章 "壊"

「・・・・瑠衣」

「何ですか？？」

「…何を考えて此処に来たのですか…
いや、何を考えているのですか？？」

「…それは・・・・・」

「最近の瑠衣は何か急いでいるように見えるのです…
それに私を避けて‥いますよね？」

「・・・・・・・・」

「瑠衣」

「・・・・・
本当は‥組から離れた方が一番良いんですよね…
黒幕まであと一歩まで来ています……
"鬼"ですら倒すのに苦労していた組に、黒幕に立ち向かう統べは‥無い………」

「組‥から居なくなるつもりなのですか？」

「それでしたら、もっと前に居なくなっています…
何故居るのかは分かっているくせに……
けど、これ以上総司を巻き込みたく無いんですよ自分は！！」

「巻き込まれたって構わないですっ！！」

「だから…
此処に来たんですよ…
御来光の力を貰いに………」

俯いて悩んでいる瑠衣…
何時も此方の心配ばかりする…


「瑠衣……
私は瑠衣の為ならば、何があっても構わないのですよ…
だから、私の心配ばかりしないで下さい」

「けど自分は嫌なんですっ！
総司が傷付くくらいならば……」

瑠衣は手を白くなるまで握り締めている。


「お願いですから…
困らせ無いで下さい……
決心するまで、どれだけ時間が掛かったか…」

「・・・瑠衣・・・」

「自分も‥ｷﾞﾘｷﾞﾘなんです…
だから、もしもに備えてこんな事してるんです」


あの飾りの秘密…

力の石とは、四神が自分の力技を封じ込めた石…
あの石には、朱雀の奥義の一つが封じ込められている…

それに所持した者は、火の力をある程度無効化出来る、純粋な力の塊の水晶。

其れだけでは不安だったので、此処富士で四神全ての力を石に与えようと思って来た。


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