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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第31章 "壊"
「さて‥何がでるかのう……」
『パキン‥パキン‥パキン‥パキン‥パキン‥パキン‥パキン‥パキン‥』
二つ目の罠が発動する。
上級が六匹、二人を囲むように現れ、躊躇い無く襲って来た!!
「ちっ…
今回は暇無しかっ!」
防護結界を張り、"神足"と"神撃"を使い上級に立ち向かう。
『グサッ‥グサッ‥グサッ‥グサッ』
一匹一匹確実に仕留めて行く。
六匹全て倒すのに数分で済む‥これが神と人の実力差。
「こんなものか??」
当代様も不満そうで、黒の術石を破壊する。
「あと二つ……」
何が起こるかが分からない結界…
全て破壊した時なにが起こる??
「次は何時破壊するつもりだ?」
水晶の回収が終わった当代様が、瑠衣に訪ねて来た。
「丁度三日非番ですから、明日と明後日の予定で…」
「早いに越した事は無い‥か」
「えぇ…
何が起こるか分からないので」
「確かにな…」
急に当代様は瑠衣に詰め寄り……
「案ずるな力の補給だ」
そのまま瑠衣に口付け…
「んっ・・・・・」
少しすると、当代様の唇が静かに離れる。
「こんな場所で、何かをする程酔狂では無い…
では明日何時もの場所でな……」
当代様は、あっさりと転移で消えてしまう。
「ふぅ…
さて‥帰るか」
瑠衣も屋根の上に登り、屯所を目指した。
予想外三連休、総司は外出(勿論刀は持って出た)瑠衣は書物と、何時もと変わらない生活振り。
瑠衣としては、夜の為に無駄な体力は使いたく無いので、極力静かにしているだけ。
「瑠衣ー居るー??」
声に反応して、読んでいた書物から顔を上げ、外の主に声を掛ける。
「平助ですか?
どうしたんですか??」
藤堂がひょっこりと障子から顔を出した。
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