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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第32章 "宋"
「生きてるぞ…」
転移で当代様が外に現れた。
「やはりですか…」
少し離れた場所に黒い方陣が現れ、永輪が姿を表す。
「しぶといですね…」
「全くだな…」
永輪の方陣は消えない、その腕首は血が流れている。
「くくく…
ははははははは……
全て壊してやる!!
出よ我が血の力を得、巨龍よ!!!!!!!」
空に六方星が現れる、その中心から巨大な黒龍が姿を表た!!
「なっ!?」
「其処までするか…
愚か者めが!!」
土方や総司達はもう言葉も出ないらしい……
「先ずはお前らからだ!
」
「「!!!!!」」
当代様は総司達に術石を投げる。
前に土方の時に使用した、防護結界の八陣結界だ。
「そなたら、結界から出れば命は無いぞっ!!」
「うちら足手まといやな…」
「俺は二度目だ…」
「・・・・・・・・」
山崎、土方、斎藤は朱雀様に従うしかない。
「橘、お前も結界に入っていろ、我に考えがある」
「…分かりました……」
瑠衣は素直に当代様に従い、総司達の居る結界に入る。
「朱雀様は何を??」
瑠衣は首を横に降る。
「分かりません‥が、何かとんでもない事はしそうな気がします」
「???
なんで橘は自由に結界に入れるんや?」
山崎は結界の壁を押す、が外には出れない。
「あぁ…
朱雀様に繋がるものを持っていれば、効果は半減か無効になるので…」
「繋がるもの??」
総司は少し考えてしまう。
「ならばお前は持っているのだな??」
珍しく斎藤が口を出す。
「持って‥ますね…
別になんでも良いんですよ、飾りでもお守りでも……
自分は八卦鏡ですか…」
本当は何も要らない、同じなのだから。
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