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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第33章 "乱"


同時に言って、二人は炊事場から出た。


「ふふふ…
わしから見れば子供じゃの…
ふふふ……」

井上はにこやかに笑い、二人のお膳の片付けを始めた。





「全く、源さんは私を直ぐ子供扱いするのですから…」

京の街中、巡察中の一番隊。

何時もは十名一組だが、今日は六名しか居ない。

後は流行り病で倒れていて、使えない為この人数になった。


「先生、自分もしっかり仲間にされてましたが??」

「ですけど、橘さんの方が年下でしょう(一応は)」

「・・・そうでした・・・」

別に怒る気は無い、体がその年齢で止まっているのは事実だから。

今日は順調に巡察は続く、流石に大事の前に身を潜めているのか、不穏な空気は無い。


「先生、明日は朝一番巡察でしたね」

「えぇ、そうですね…
明後日が夜で次が非番ですか」


(明日の朝が最後かぁ…)


こんな風に巡察するのも後一日、思えば余り巡察はしなかった…

裏ばかり仕事して…

"鬼"を退治して…

今思えば、不思議な隊士だった気がする。


「???
どうしました、橘さん??」

総司の言葉に、瑠衣は首を横に振る。


「いいえ…
ただ暑いなと思っていただけです」

「そうですね…
かなり夏らしくなりましたから」

空を見上げれば夏空・入道雲…
この調子だと、数日は雨なんて降らないだろう。


「さっ…
何事も無さそうですし、屯所に戻りますよ」

予定順路を終えて、屯所への道を辿る一番隊。


(今日一日くらい平和に…)


瑠衣はそう思う。





夜屯所ー


瑠衣が風呂上がりに、酒と湯のみを持って部屋に戻って来た。


「総司、どうですか一杯?」

酒瓶三つを肩に担ぎ上げ、天井を指差している。

「屋根の上ですか?」

「えぇ、星が綺麗ですよ」

「そうですね、付き合います」

総司と瑠衣は庭に出る。


「毎回ですが、捕まっていて下さい」

瑠衣は総司の腰を掴み、トンッと屋根へと飛び上がった。

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