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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第33章 "乱"


「余り無理はしないで下さい…
何時も瑠衣は無理ばかりしますので…」

総司も布団に転がっている。


「分かってます…
今回はそんなんでは‥ありませんから」

「ならば良いのですが…」

「兎に角、今日は早めに寝ます、総司も寝た方が良いですよ」

「えぇ…
暑いのが辛いですがね」

瑠衣は静かに眠りに付く…
暑いと言っていた総司も、何時の間にか眠ってしまった。


"ピリッ"


屯所に張られてる結界に触れる感触で、目が覚めた。


(…山崎さんが‥帰って来た…
長い動乱の一日の始まりか)


今直ぐ動く訳でも無い、とりあえず朝まで眠る事にした。







六月五日朝ー



夜明けと共に、幹部全員に召集が掛かった。

一同土方の部屋に集まり、何が起こるのかとモヤモヤしている。


「朝早くから悪いな、夜中に監察方から情報が入った…
四条河原にある薪炭商枡屋、そこの主人が長州と繋がりがあり、武器を隠し持っているのが判明した、今武田達が枡屋の捕獲と武器の確認に出ている」

「枡屋‥ですか…?」

永倉は首を傾げ考えている。


「今の枡屋の主は婿養子、実際の名は古高俊太郎…
どうやら此奴は長州の吉田や宮部、桂辺りとも繋がりがあるようだ……
吐かせれば面白いものが出て来ると思うぜ」

要するに、枡屋を捕まえ拷問にかけると土方は言っているのだ。


「して、当たりの確率は?」

永倉はまたも土方に質問する。


「今は五分五分…
後は武田達が何を見付けて来るかだな、兎に角何があっても良い様に各自、そして平隊士達にも準備をさせとけ…
最悪乱戦も視野に入れているからな、良いな!!」



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