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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第33章 "乱"


「どう取って貰おうと構わない」

一通り処置が終わると、瓶から水を汲み、古高に飲ませてやる。

「手足の拘束は外せません、自分に出来るのはこれくらいです」

かなり破いてしまったが、古高の着物を上からかけてやる。


「無理な事しました…
では自分はこれで……」

「・・・・・・・」

瑠衣はもう一度古高を見、そして自分も蔵から出た。





「もう少しで夕方‥か…」

「お疲れ様…」

突然、蔵の近くに座っていた総司から声を掛けられる。


「……
居たんですか?」

「えぇ…
大分前から」

「そうですか…
召集掛かっているんではありませんか?」

「多分そうですね…
私は橘さんを待ってから行こうと思ってました…」

「それはわざわさすみません、早く行きましょう」

総司と瑠衣は幹部棟に向かって歩き出す。


「何故拷問を?」

「犠牲は一人で十分でしょう…」

「……
そういう事ですか…」

「他の人では無理ですよ」

「・・・・・
確かに……」

皆あの拷問には耐えられ無い…
だからあえて自分がやった。

自分ならば、十分耐えれるから。






近道し、幹部棟の土方の部屋に入り込む。

丁度全員揃った所だ。


「古高が吐いた…
風の強い日に御所に火を放ち、帝を長州に連れ去り政権を樹立する…
火に紛れ、幕府側の要人の暗殺も企ててるようだ」

土方の言葉に幹部達がざわつく。


「静かにしろっ!
兎に角、向こうにも古高が捕まったのは知れてる筈、それと枡屋にあった武器が何物かに盗まれている、恐らくこの首謀者の手の者だろう、こうなると一刻の余裕も無い、向こうも古高が捕まった日に、此方の急襲があるとは思うまい、そこを狙う!!」

「既に会津には早馬を出している、私達は別れて普通を装い祇園会所に集合だ、良いな!」

近藤の一言で皆活気付く。


「それぞれ、なるべく別々に屯所から出るように」

幹部達は頷き、土方の部屋から出て行く。

総司と瑠衣も、自室で準備を始めた。

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