この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
木之花ノ夜想曲~夢語り~
第33章 "乱"
『キンッ…ズシャ…』
次々と来る浪士達に、少々手こずりながらも、確実に数を減らしていく近藤達。
「はぁぁぁー!!」
近藤も階段を上り、浪士を一刀で斬り捨てる。
その後に、総司と瑠衣が付く。
「近藤さん!
二階は私と橘さんが行きます!!」
「分かった、頼む!」
近藤はそのまま軽く階段を飛び降り、永倉と藤堂の援護に回る。
「さて……
楽しませて下さいよ…」
総司の瞳が怪しく光る…
そして、敵に向かい走り出した!!
『ズシャ…ザンッ…ザンッ…』
軽快に敵を倒していく総司。
瑠衣の方は、部屋を一つ一つ確かめ、隠れている浪士を探す。
「死ねぇー!!」
物影に隠れていた浪士が瑠衣に襲い掛かる!
『ザンッ…』
浪士の刃も届かぬ内に、瑠衣の刀が浪士を斬り捨てる……
そのまま何事も無いように、次の部屋に向かう。
総司の方は廊下を突き進む……
向かって来る浪士を意図も簡単に斬り捨て、奥へ奥へと進む。
一階は大混戦と化していて、永倉と藤堂が背中合わせで戦っている。
『キンッ…キンッ…ズシャ』
また一人浪士を斬り伏せた。
「ちっ…
なんて数だ…」
「文句言っても終わらないよ…」
辺りは敵だらけ…
永倉も藤堂も流石に疲れの色が見える、もう何人斬ったかすら分からない、そんな極限状態…
また、数人の浪士が此方に向かって来た!!
「しつこいっっ!」
『ズシャ…ドスッ…キンッ…ドスッ…』
二人の周りには、倒れた浪士の山と血の海…
この暑さの中での戦闘で、体力の消費が激しい。
そんな時、藤堂の鉢鉦が汗でずり落ちかけた。
「いけない……」
・