この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第13章 Final Moon
見慣れているあたしの身体だというのに、そこに朱羽が立つだけで恥ずかしくてたまらない。
朱羽があたしを見ながら両胸を揉んでくる。
「わかるか? 陽菜のこの柔らかい胸。俺にこうやって揉まれると、こんなに形を変えるんだよ?」
いやらしい朱羽の手。
あたしは咄嗟に口を手の甲で抑え、声を我慢した。
「そうすると、あなたの乳首がぷっくりと膨らんで」
朱羽の指が両胸の先端を捕えて、引っ張る。
「こんなに固くなる。潰したり捏ねたりすれば、さらに固くなる。いやらしい陽菜の身体は、強くすると悦ぶんだ。こんな風に」
「……ふっ、んふ…っ!」
鏡の中で、胸の頂きを攻める朱羽のの指がいやらしくてたまらない。
長い指先で摘まんで捏ねるその指の形と動きだけで、あたしの肌が紅潮してくる。
「それでこうしている時に、キスをすると」
朱羽の顔がすぐ横に出てきて、あたしに濡れた目を向ける。
ああ、こんなに近くで朱羽がこんな目で、唇を開いて誘われるだけで。
「んぅっ、んん、んん……はぁぁっ」
声を止めることなんてどうでもよくなって、頬を擦り合うように唇を重ね、朱羽の舌を欲しくて舌を出してしまう。朱羽からも伸びたその舌で触れあうと、もうそれだけで朱羽の身体に身を凭れさせて、我武者羅に朱羽が与える情熱を甘受する。
朱羽の熱と匂いが欲しい。
溶けてしまいたい――。
「陽菜、鏡を見て」
誘導されるようにしてキスをしたまま、横目で鏡を見た。
はだけられた襦袢から胸を揉まれ、陶酔しきった顔で朱羽にキスをせがんでいる自分の姿。
「いや、いや……っ」
「いやじゃないだろう? 陽菜、俺が好き?」
「……っ、好きっ」
「好きな男にこうやって気持ちよくされて、嬉しくないの?」
顔中にちゅっちゅっとキスをされて、悦ぶあたしの顔。
「こうやって、俺に愛されるのは好きじゃないの?」
「好き……っ」
「じゃあいやじゃないだろう? もっと、そう言ってよ」
「……っ」
気持ちいいことは当然だとそう言われた気がして、羞恥に凝り固まったものが僅かに解放された気がする。