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いじっぱりなシークレットムーン
第13章 Final Moon
 

 朱羽があたしの乳房を包み込みながら、指の間できゅっと屹立した蕾を挟んでは押し潰す。

「こんなにここをコリコリ固くさせて気持ちいいんだろう? ほらあなたはどんな顔をしてる?」

 そして引っ張られて、あたしの身体はびくんと反応した。
 
「ん、ああっ」

 眉間の皺、半開きの顔。

 濡れた瞳で、朱羽にせがんでいる。
 全身で、朱羽に愛されたいと叫んでいる。

 それが、あたし――。

「言って。あなたはどんな顔をしてる?」

「朱羽が……あああんっ」

「俺が?」

 耳の穴に舌が抜き差しされる。

「朱羽が好きで、たまらないって……顔っ」

「あなたの心は?」

 朱羽の目が鏡からあたしに聞く。

「あなたの心はどう?」

「……好きっ」

 馬鹿みたいに好きしか言えない。

 それでも快楽と共に不切れ上がるものが、朱羽への愛情だとわかるから。
 快楽に流されないところで、朱羽への愛情は強く膨れているから。

 胸が苦しいほど、朱羽が好きだから。
 
「好きなのっ」

 それを説明出来ずに涙目で訴えるあたしを、鏡の中の朱羽が強い眼差しで見ている。

 そしてふっと笑う。

「じゃあ陽菜は、心も体も好きな男に愛されているんだ?」

「そう、は、ああっ」

 乳房を念入りに愛撫され、耳を朱羽の舌と唇で攻められるあたしは、ぶるぶると震えながら下半身を揺らしている。

 ショーツは穿いているが、股が割れた特殊なものだ。

 たっぷりと零れているだろうあたしの蜜が、いつ、どぱっと落ちて垂れてくるかと気が気ではなかった。そんなの見られたくない。

「ふふ。気にしてるの? 蜜のお漏らししちゃうって?」

 妖艶な目を細めて、首に舌を這わせる。

「ふふふ、蜜が溜まると自動的にあなたの下着が開くんじゃない? 今からどれくらいで蜜が落ちるか、調べてみようか。ちょうど陽菜は腕時計してるし」

 想像しただけで蜜が溢れそうだ。

「はい、いち、に……」

「駄目、朱羽駄目っ」

「よん、ご……」

「……朱羽っ」

 鏡の中の朱羽は笑いながら、乳房をいたぶる。

 揺れる腰。

 数えられる数。
 
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