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いじっぱりなシークレットムーン
第14章 Secret Moon
 

「結城になにかあったの!?」

 あたしと朱羽が強張った顔を見合わせた時、


「ようっ! よく戻って来たな!」


 それは結城の声。

 あわてて振り返れば、結城が資料室から出てきた。

 両手に持っているのは、生クリームがたっぷりつてイチゴがたくさん乗っているホールケーキ。とにかくでかい。半端なくでかい。

 なんでホールケーキ!?

 しかも結城がにこやかに近づいてくるにつれ、ホールケーキの上に乗っているチョコプレートの文字が見える。


 『おたんじょうびおめでとう!』


 そしてその周りにはたくさんの細いロウソクに火が灯っている。

 木島くんもおかしいと思ったけど、結城もおかしい。


「誰かの誕生日会だったの?」

「いいや。お前達が先に知らせてくれなかったから、慌ててケーキ屋飛び込んで、あった大きいホールケーキが誕生日用しかなかったんだわ。どっきり目論んで資料室でロウソクに火をつけてきた。驚いたろう?」

 ……資料室は火気厳禁ですよ、結城さん。

「皆、どうせだから、鹿沼と香月の帰還祝いと一緒に、誕生会やるぞ~! 近い誕生日は誰だ!? 祝ってやるぞ~!」

 誕生日を口にしてざわめく中、結城がさらっと言ったのは『帰還祝い』。

 皆がクラッカーで待ち構えていたことといい、なんであたしと朱羽が戻ることを知っていたんだろう……。


「ただいま!」

 その時ドアが開いた。

 そこに居たのは、両手にレジ袋をぶら下げている――、


「ジュース隊、戻りました! って、なんで私が重い荷物を……」


「衣里!!」


 それは、別れたばかりのパンツルック姿の衣里だった。

 
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