この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第14章 Secret Moon
 
 
   ・
   ・
   ・
  
   ・

「陽菜」

「………」

「陽~菜」

「………」

「こっち向いて?」

 ……唇が離れ、我に返ること数秒。

「照れてるの? 恥ずかしいの?」

「……人前であんなことするなんて……。人目を気にしないでいちゃつくバカップルなんて、ケッと思っていたというのに……よりによってこんなに大勢の前で」

「俺はどこでもあなたといちゃつきたいけど」

「だけどこんな人混みの中で」

「俺達を見て、羨ましいって言われたの、聞いていた?」

「え? し、知らない……」

「言われていたんだよ、俺達も。……羨ましかったんだ、俺。あなたが照れて視線を外した、あのキスしていた恋人達が。俺、どんなところでも好きだと伝え合えるあのふたりが羨ましかった」

「……っ」

 朱羽は、ちゃんと見ていたのか。

「俺もあなたとしたかった。誰かに羨ましがらせたかった。……誰もが近づくことが出来ないふたりの世界があるのだと、見せつけたかった」

「………」

「あなたが、好きだよ」

 不意打ちのように心に入った朱羽の言葉は、熱すぎて。

 あたしは朱羽の腕に抱きついた。

「ふふ、抱きつくなら真っ正面からおいで?」

「……駄目。永遠にキスしていたくなるもの」

「え?」

「……朱羽だけじゃないよ。あのふたりを羨ましいと思ったの。キスをしたいと思ったのは、朱羽だけじゃないよ? ……ありがとう」

「はぁ……」

 朱羽はやりきれないというように、頭をがしがしと掻いた。
 
/1291ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ