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いじっぱりなシークレットムーン
第14章 Secret Moon
「それとサーバーの外観は極力小さいものにします。今ならかなり小さなサイズのネットサーバーもあり」
朱羽はパソコンをネットに繋ぎ、お気に入り登録からそれを見せた。
「これなど、邪魔にならないでいいと思うんですが」
「そうね。サーバーといったら大きなものを想像していたから、どこに置こうかと思っていたの。これならフロントでも目立たないわね。これを発注して下さい」
「わかりました。ただちにさせて頂きます。それと館内ネットワーク構築、無線LANに関してですが、無線LANを管理するために無線LANコントローラーが必要となります。こちらはかなり高価なため、当社クラウドでのコントローラサービスにしたいと思います。こちらは費用を頂くことになりますが……」
「いいわ。それを合わせて見積もりの総額をもう一度下さる? 納品の前に一括で振り込んでおくから」
「ありがとうございます!」
何百万を一括で支払ってくれるなんて、さすがはやじま!
「納品はいつ頃になるかしら」
「システム変更がないのなら、サーバーが到着次第になります。サーバーは今からなら今週中に届くと思いますので、1日設定のお時間を頂ければ、来週にでも設置に行けるかと」
「わかったわ。では最短でお願いね」
「わかりました。それとその日、従業員の皆さまの登録方法とタブレットの使い方をレクチャーします」
「お願いします。私が待ちきれないわ~。土曜日がクリスマス会だから、水曜日の21日あたりにお願い出来たら嬉しいわね。どんな感じか、月曜日に私にご連絡頂けるかしら。名刺の携帯番号に」
設置は、結城ら営業も手伝ってくれることになっている。
「「わかりました」」
「クリスマスパーティ、楽しみにしているわよ! 文乃と行くからね」
「はい。あたしもいらっしゃられるのを、楽しみにしてます」
矢島社長は、名取川文乃と同い年には到底思えない、若々しい顔で微笑んだ。