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いじっぱりなシークレットムーン
第14章 Secret Moon
 


 ***


 21日水曜日、あたしと朱羽、そして営業全員でN県のやじまホテルで設置工事をする。かなり大がかりだったけれど、事前にミーティングを重ねたから、トラブルはなかった。

 矢島社長と沼田さんは気を遣ってくれて、その日泊まれるように部屋も用意してくれていたらしいけれど、工事が無事終えると、あたし達はそれを辞退して、日帰りした。

 他の仕事がまだある。

 ……菱形のタブレットがホテルを飾り、そこに流れる映像に宿泊客が魅入っていたこと、従業員さん達が最初は戸惑いながも、仕事に活用し始めたことを、あたしひとり東京上野にある斎藤工務店に立ち寄り、社長に告げて、お礼を言った。

「そうかい、格好よかったかい。そりゃあよかったなぁ、皆」

 社長は江戸っ子の物言いをする。

 社長は社員と共に工場にいて、あたしは社員にも声をかけて頭を下げた。

 朱羽は杏奈のヘルプで会社に戻り、ここはあたしひとりで来ている。

「はい。あれは噂になると思いますよ~。皆、菱形タブレットがちゃんと起動していることに驚いてました。向こうの社長さんも、想像以上にスタイリッシュで素敵だからと、写真をとってすぐにHPで宣伝しちゃいました。すぐ反響があったんですって!」

 斎藤社長は、皺が出来ている顔をさらにしわしわにさせるように、くしゃりと笑った。

「鹿沼さんのおかげで、生き延びれたよ。しかもいつも即金、ありがとうな」

「即金は基本ですから。社長、次の時も是非お願いしますね! 忙しくなりますよ~」

「次があるのかい?」

「鹿沼、頑張ります!」

 あたしが振り上げた拳に、社長もその場にいた社員達も豪快に笑った。

「さすがはムーンの鹿沼さんだ! また頼むよ」

「任せて下さい!」

 
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