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いじっぱりなシークレットムーン
第4章 Secret Crush Moon
 

「だけどあれ、そのイケメンって女嫌いのはずじゃ? あなた、思い切り女好きしてません?」


 すると男は吹き出して、机を拳でダンダンと叩くと言った。


「それは仮の話さ。俺は財閥の御曹司だ」

「あなたが隠し子で財閥の御曹司? まあ、可能性はゼロではないでしょうけれど。だけど、ねぇ……」


 信じられないあたしは、胡散臭そうに彼を見る。


「お前、失礼な女だな」

「お互い様じゃないですか」


「ふぅん、だったらこれは知ってる? 隠し子を口外したら、黒服が東京湾に沈めるって話。お前言っただろう? 俺が隠し子で財閥の御曹司だと」


――あなたが隠し子で財閥の御曹司?


「え、口外って、あたしが今口にしたのは疑問系で」

「そうか? だけど来たぞ、黒服」

「えええ!?」


 階段が邪魔で見えないが、足音がする。

 かなり早い、というか荒い。


「やべぇぞ。あの感じじゃ殺されるな」


 男があたしが見えない方向を見て、目を細めた。

 その顔には笑いがなく真剣で、舌打ちまでしている。


「俺、逃げるから」

「はい!?」

「殺されてもいいのか!?」


 靴音が大きくなってくる。

 ひとのざわめく声が大きくなる。


 なに、本当に来たの!?

 嘘、殺されるって本気なの!?


「うわっ!?」


 影から、男の胸ぐらを掴む黒い背広の腕が見えた。

 本気に黒服!?



「彼女はどこだ!?」



 それは――。




「課長?」



 それは、さらさらの黒髪を乱して、まだ椅子の上に居る男に上から襲いかかろうとしている、黒い背広服を着た香月課長の姿だった。

 
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