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いじっぱりなシークレットムーン
第14章 Secret Moon
 

 白と黒と青で統一。

 男性用にも思えるけれど、女性でも格好いい。あたしもいいな。

 聞くとセールはまだ先にもやっているらしく、今度は朱羽とブレスレットでも作りに来ようか。

 八時まであと二十分もないのだ。
 今はまだ個人的な買い物をしないといけないから、ここにはいられない。

「3,000円になるように、大きさを変えていきますね。邪気払いと愛情なら、どちらを優先になさいたいですか?」

「難しいですが、うーん、愛情にして下さい」

 異性にもひとにも愛情を注げば、きっとうまく行く。

「こんな感じでいかがでしょう」

 見せて貰ったのは、銀の飾りがついたもので、あたしは感嘆の声をあげた。

「これで3,000円なんですか!?」

「はい」

「じゃあそれにして下さい」

「ありがとうございます。効能のメモをいれておきますね」

 
 なんだか凄く得した気分だぞ。

 誰があたるのかな。
 愛情と仕事と困難に打ち勝つお守りを手にするのは。


 あたしは、朱羽に似合いそうな、ネイビーにグレイがまざった生地に、ブランドのロゴが散るマフラーにした。なんと裏側も使えるリバーシブルタイプ!

 それとこっそり、それをそのまま小さくした、カードケースも買った。
 マンションのカードキーを入れたらいいんじゃないかなって。

 そして八時に、無事朱羽と合流できた。

 朱羽は大きな袋を持っていた。

 キーケースは小さいだろうし、多分3,000円のプレゼントの方だろう。

 一体なにを買ったのか、明日のお楽しみだ。


 
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