この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第14章 Secret Moon
 


「あたしは朱羽が好き。別れる気はありません。だけど朱羽が誕生日をあたしが教えていなかったから、怒ってどうにかなっちゃうかなと、あたしが心配しただけから」

 朱羽はじっとあたしを見ている。

「誕生日を教えてくれなかったからと、俺があなたに怒って別れるなんてありえないし、俺、そこまで狭量?」

――本当に香月さま、あなたと家に戻られる時嬉しそうですし、そこまで狭量な方ではないと思いますけれど。


「じゃあなんで銀座まで……怒って仕方がないからじゃ……」

 朱羽は眉間に皺を作った。

「意味があるから行ったんだよ。俺どこまで家出する奴なのさ」

――大丈夫。意味があって、遠くに行かれたんでしょう。今日は聖なるクリスマスです。あなたの恋人はちゃんと帰ってきますから、安心してお待ち下さい。


「意味ってなに?」

「その前に、下のコンシェルジュからこれを貰ったんだけれど」

 それはクリスマスカード。

 『幸せをお届けします サンタ』

 ……いい奴だぁ、コンシェルジュサンタ!

「あ、うん。メリークリスマスって言ったから。で、意味は?」

「ホテルに行ってからでもいい?」

「やだ。安心したい。なに?」

 朱羽は思い詰めたような顔をしながらも、あたしの手を引いてソファに座った。

「誕生日プレゼントを買いに行ってたんだ」

「銀座まで!? クリスマスプレゼントもあるのに!?」

 朱羽は真剣な眼差しであたしを見て言う。

「あなたの誕生日は特別なんだよ。俺とまた年の差が開いてしまうから、だから誕生日にどうしても渡したいものがあったから」

「銀座に?」

「そう」

 朱羽は、コートのポケットから小箱を取り出し、あたしの手のひらに乗せた。

 これは――。
 
/1291ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ