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いじっぱりなシークレットムーン
第4章 Secret Crush Moon
 


「朱羽は元々、このビルの上にあるうちの会社にいたんだ。うちのシステム開発を四年していたチームリーダーでね、それでお前んところのムーンを吸収して、頃合いだから課長で出した。それくらいの力はあるはずだ」


 四年も同じビルに勤めていて、よくも顔合わせしなかったものだ。

 そうか、新卒ではなくて働いていたんだ。


「へぇ……って、課長今二十四ですよね? 四年って二十歳から? 計算が合わないですけど。課長興亜大卒業でしたよね?」

「なんだ朱羽、このカバに言ってなかったのか。興亜じゃなくてコロンビアだ」

「コロンビア? 最初と最後だけが同じであたし聞き間違えたんですか?」

「だろうな。朱羽は高校でアメリカに留学して、そのまま飛び級でコロンビア大19歳で卒業した。教授の説得もきかずに帰国してうちに勤めてたんだ。ちなみにコロンビアは最難関と言われる私立大だ」

「ひぇぇぇ!! 最難関の飛び級!? なんですか、その神様みたいな経歴!! だったら、英語ももしかして機械もバリバリなんですか!?」

「勿論。で、この顔だろう? だからアメリカでも日本でも女が放っておかなくて。今も朱羽を見つけたうちの女子社員の顔が変わってる。カバを捕獲しに、こいつは四年前から忌避していたこの食堂に……女の欲と野望渦巻く場所に入ってきた。可愛い奴だろ?」

「渉さん、いいから!」


 専務がにこにこと嬉しそうだ。可愛がっていることがよくわかる。

 それに対して香月課長も、ちょっとだけ幼く見える。

 しかし、課長がここまでエリートだったなんて。

 シークレットムーンというよりは、母体の忍月コーポレーションのためにうちに来たようなものだ。

 なぜこの時期にうちに来たのかわからないけれど、これならあのタブレットのをひとりで作るのも頷ける。

 イケメンで頭がいいってなによ。

 世の中の男舐めてるんだろうか。


「おっともうこんな時間だ。そうだカバ」

「あたしはカバじゃないですってば」

「ああ、カバ。朱羽についてなんでも知りたかったら、俺のところに連絡しろ。これ名刺……っと」


 渡されたのは、デザインが素敵な名刺。

 裏に、胸から取り出したペンでさらさらと数字の羅列。

 これはプライベートナンバー?
 
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