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いじっぱりなシークレットムーン
第4章 Secret Crush Moon
 

「お前、随分ガード堅くなったよな?」

「へ? あれ外回りから帰ってきたの? お疲れ~」

「なにが"お疲れ~"だ! 俺は二時半には帰ってきた」


 柱の時計は、四時半だ。


「おお~、二時間前には居たのか、しらなかった……うげっ!」

 きゅっと強く腕に力を込められ、あたしはギブギブと結城の腕を手で叩いた。


「俺、LINE送ったんだけど。シカトすんじゃねぇよ」

「え? LINE?」


 スカートのポケットからスマホを取り出せば、結城からのLINE通知が沢山来ていた。


「あ、悪い。全然気づかなかったわ。で、なにかあった?」

「お前な~」


 今度はあたしにおぶさるようにして後ろから抱きついてきた。

 朝まで馴染んでいたはずの、結城の匂いが鼻に充満する。


「ちょっと! 誰かに見られたら……」

「いいよ、見られたって。俺達仲のいい同期なんだろ?」

「結城!!」

「……陽菜って呼びたいんだけど」

「結城! あれは満月の夜だけよ」

「満月以外でも呼びたい。満月以外でも抱きたい」

「こんなとこで一体なにを……ひゃっ」


 結城が耳を甘噛みしてきたのだ。

 肘打ちしたら、結城が耳から離れた。


「いい声。この声とお前の感じてる顔知っているの俺だけだと思ってたのに……、あいつも……、ああ、くそっ」


 結城が突然離れたから振り返ってみると、結城は顔を右の手のひらで覆うと、そのまま前髪を掻き上げた。


 そして――。

「お前さ、俺を庇うためなら、俺はそんなもん必要ねぇから。はっきりあの課長と付き合ってないと、皆の前で言えよ。いいじゃねぇか、俺とホテルからの帰り、課長と会ったで。別に俺は、ホテルでお前を看病してたでもいいからさ」
 

 ぎゅっと細められた、苛立つようなその瞳が、


「俺は、あんなぽっと出の年下のガキに、お前はやらねぇぞ。それくらいなら、俺は壊す」


 あたしを貫いて。
 
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