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いじっぱりなシークレットムーン
第4章 Secret Crush Moon
 


「なんでこうなったんだ? 誰かのパソコンから社内LAN感染したのか!?」


 結城が聞くと、杏奈は首を横に振る。


「これはサーバに直接っぽい。ログ見ているけど、サーバーでメルアド追加した午前八時のログインで、なにか消してなにか入れてる。プログラムみたいなもの」


 午前八時――。


「まさか江川くんが!?」


 今ここにはいない――課長を騙った新しいメルアドを作り、中傷メールを送ったあの彼が?


 プログラム開発部の社員は、選りすぐりのプログラマーだと聞いたことがある。江川くんだって、優秀なプログラマーだったのだ。


 その時課長が、ガラガラと台車を押して走ってきた。

 台車の上は、UPSと思われるものと、パソコンと、サーバー室にあるものと同じ型の機械が置かれてある。ケースの中にある横長のHDDが三つ重なっているもの…RAIDというものだ。

 一体どこから持って来たのだろう。


「電話が止まっているから、上下階に行ってきました。ここの階だけの停電のようです。一応は管理に連絡してきましたが、あまり効果は期待できないかもしれません」


 そう言いながら、課長が入ってきた。


「三上さん、うちのサーバに入れてる"BB-wall"はまったく起動してないんですか!? あれはL7ファイアウォールだから、RAID対応で未知の攻撃を関知して防御するはずだ」


「うん……香月っち。入れてたはずなのに、今探したらないの。丸々消えちゃってるの。多分、江川っちにやられた」

「ちょっと貸して下さい」


 課長が杏奈の横に行き、前屈みになりながらバチバチとキーボードを叩いて画面を見れば、眼鏡のレンズが青白く光った。


 画面には黒字に白い英字や数字が並び、残念ながらあたしはこうしたLinux画面までは読み取る能力はない。
 
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