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いじっぱりなシークレットムーン
第4章 Secret Crush Moon

……いやまあ、元々極上に整った顔立ちをしていましたけれども。その顔に眼鏡をかけたことで、クールな理知的なものを強めていましたけれど。
眼鏡をかけない方が、あたしの好みだったりする。まあ課長に関して言えば、どちらも上質なイケメンには変わらないんだけれど。
買ってあったタオルに、普通の水が入っているペットボトルで浸して、汗ばんで頬にへばりつく黒髪を指で取り除いて、タオルで拭いてあげた。
「ん……」
課長が身じろぎして、布団を剥ぐから慌てて隣に移動する。
胸を掻きむしるような仕草をして、言う。
「熱い……」
寒気よりも熱さを感じているのは、熱が下がる兆候なんだろうか。
それとももう上がらないところまで熱が上がりきってしまったのか。
片手でパジャマのボタンを引き千切ろうとするのを押さえながら、タオルで首筋を拭いてあげ、水を飲ませ続けた。
乱れたパジャマから垣間見える、紅潮した熱い肌。
男らしい鎖骨。
課長の熱から拡散する課長の匂いに頭がくらくらしそうだ。
この豆電球にした暗さも悪いのか。
汗を舌で舐め取りたい――。
そんな気分になる自分を必死に諫める。
「……ヒ……」
やはり課長がパジャマを脱ごうとしながら、なにかを言った。
なにか欲しいものでもあるのかと、口元に耳を持って行くと、耳を舐められた。
「ひゃあん!」
……食べ物と間違っているのだろうか。
「……ナ……」
うなされているのなら、起こしてあげた方がいいか。
「課長……? お水飲みましょう?」
「ヒナ……」
あたしの名前?
「いく……な。……いつ……とこ……に」
あたしがどこかに行く夢を見ているのだろうか。
「課長、あたしはここにいますよ、安心して下さい」
手を揺らしたら、荒い息をしながら課長があたしを後ろ向きにして抱きしめると、首筋に舌を這わせてきた。
「ちょっ、課長!!」
身を乗り出すようにして、課長の手があたしのブラウスの下から忍び込み、キャミの下の肌を弄る。
「冷たくて……気持ちいい……」
そしてその足はあたしの足の間に入って、いやらしく絡んだ。
「ヒナ……気持ちいい」
片手があたしの首を弄り、反対の手がキャミの中で上に向かった。

