この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第5章 Crazy Moon
「や、ちょ……」
きめ細やかな泡は潤滑剤。
大きな手が白い泡の中にあるあたしの肌に滑る。
それはいつもにはないぬるりとした感触で、泡で彼の動きが見えないだけに、凄く敏感に感じてしまう。
あたしの胸を中心に手のひらで押し潰すように自在に動く様は、まるで愛撫だ。
「課長、ねぇやぁぁっ」
「洗っているだけなのに、これだけで感じたんですか? ……いやらしいひとだ。こんなにいやらしいくせに、いつもすました顔で仕事をしている。本当に仕事のことを考えてたんですか、鹿沼主任?」
課長の舌が耳を這う。
鼓膜を震わす責め言葉に、思わず秘部が熱く濡れた。
胸を触る手の動きはそこまでではないというのに、この甘く低い艶やかな声に、全身を愛撫されている気分になる。
「や……ぁん、やめてよっ、あたし、仕事が好……ぁぁ」
「こうやって、私に触られるのは?」
「……っ」
「キスは? ……仕事中でもあんなに蕩けた顔でキスを受けるのに、それでも仕事の方が好き? こういう風にされること、想像してないんですか?」
コリコリと胸の尖りを捏ねられ、突然の刺激に飛び跳ねたあたしは、身を捩るようにして彼の胸に埋もれた。
「やめて……よ。あたし……淫乱、じゃないのよ」
「へぇ、九年前あんなによがっていたのに? 気持ちいいと泣きながらずっとイキッぱなしでしたよね? 中学生相手に」
禁断の過去に触れられ、あたしは快感にも似た刺激に身体をびくつかせた。
「過ちにさせませんよ、私は。忘れたというのなら、私の身体を思い出させてあげます。あなたが泣いて喜んだことすべて再生させますよ」
「……っ、ごめん、九年前は本当にごめんってば! だから許して、もうこれだけでこんなに気持ちいいのに、それ以上されたらまたイッちゃう。熱出したひとにもずっとイカされていたのに、駄目駄目っ! キスだけでも意識ぶっ飛びそうなのに!」
「……なに可愛すぎることを。あなたは快感には素直なのに、どうしていじっぱりなんだ」
「素直とかいじっぱりとかの問題じゃなく、あたしの生存問題! 課長の経験値、あたしないから!」
「………。……ねぇ、鹿沼主任。私が丁寧語をやめてもあなたは丁寧語でしたけど、私が丁寧語になったら丁寧語やめて素のあなたに戻りましたね」
そ、そういえば……。