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いじっぱりなシークレットムーン
第5章 Crazy Moon
 

 ほう、これはあの課長にひと目惚れ……ではないな、昔からの…しかも普通ではない形の知り合いだから"ひと目"ではないだろうけれど、あの課長が最初から陽菜のことを"女"として切ない目をしていたのに絆されたか。

 これは面白い。

 男に興味がなかったあの陽菜が、一週間くらいで課長に堕ちるか。

 あの食わもので私と同じタイプのあの課長が、陽菜を手にするのか。

 結城はどうするんだろうか。ひとり不幸に酔いながら、指を咥えて陽菜が課長に持ち去られるのを見ているのか、それとも……。


「ねぇ陽菜。結城、すごく心配して私にLINEも電話も寄越してたんだけど、結城とは電話で話した?」

『電話では話してない』

「え、あんたのスマホも結城のスマホも同時に話し中だったけど」

 するとややしばらくして陽菜が言った。

『ああ、あたしのスマホに課長が出て、結城と話したみたい』

「ええええ!? 結城、すでに直接対決!?」

 凄い、なにこの展開。

 課長の家に居る陽菜の電話に課長が出たら、そりゃあ結城、私に"イタ"しか書けないよね。うんうん、片言になるよね。

 思わず面白くて笑ってしまった。

『衣里?』

「ああ、ごめん。ちょっとわかりやすすぎる状況だったから。今日か明日、結城あんたの家のドア、蹴り破るかもしれないから気をつけな」

『ええええ!? でも明日、結城と出かけるのに』

「ちょっと待て! なによ本当にその展開、面白すぎるんだけど! 陽菜課長はいいの? 課長が好きかもしれなくて、結城と出かけるの?」

『……衣里。あたしね、明日結城と正直に話したいと思うの』

「ということは、結城の気持ちに気づいていた? それともあいつ、ようやく告った?」

『……ごめん衣里、そこは黙秘したい。衣里にも電話ではなく、直接話すから、だから今は許して』


 陽菜が堅い声を出している。

 こういう声は、陽菜は真剣に考えている時だ。


 面白い!

 私、他人のことなんてどうでもよかったけれど、陽菜と結城は面白すぎる。

 結城、明日陽菜にフラれるんだろうか。

 それとも陽菜が絆されて、課長のことをやめるのだろうか。

 陽菜は性格的に二股かけられるタイプではないから。


 だとしたら、陽菜は誰を選ぶの?

 
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