この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第2章 Nostalgic Moon
 

 RRRRRR


 唇が重なる直前、隣の椅子に乗せていたあたしのバックからスマホが鳴った。大きな音で、まるで警鐘のように。

 それで我に返ったあたしは、彼から身体を離すようにして、スマホを取り出した。

 
 結城からの電話だ。



 取ろうか取るまいか。

 結城は、あたしが残業していることを知っている。その上での緊急事態かもしれない。……まるでそう思い込んで、結城に助けを求めているように。


 身体のじんじんが止まらない。

 理性が戻っているのに、身体が疼く――。


「どうぞ、電話をお取り下さい」


 適度に保たれた距離感で、香月課長は怒ったような口調で言う。


 このままだと、あたしは彼を求めてしまう。

 心ではなく身体が――。



『もしもし、鹿沼。もう九時だけど大丈夫か!?』



 結城はわかっている。

 きっと、だから言ったんだ。


――社長、俺もいいですか? 営業からもちょっと言っておきたいことがあって……。

――満月近いけど、身体大丈夫か?



 ああ、あたしって駄目駄目だな。

 心身が不安定になる時期を、一番に理解していないといけなかったのに。



「ごめんなさい、課長。急用ができたので、あたしはこれで」



 彼がどんな顔であたしを見ていたか、あたしは知らない。

 
/1291ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ