この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第5章 Crazy Moon
 


「てっきり朱羽くん、なにかアクション起こしたと思っていたわ。なんでもたもたしてるのかしら。ヒナちゃんと朱羽くん、美男美女でお似合いだと思うのに。それに朱羽くん一途――」






「すみません、俺達離脱します」


 あたしの腕を引いたのは、機嫌が悪そうな結城だった。



「社長、真下。俺達はもうちょっと遊んでから帰りますんで、気をつけて帰って下さい。ええと、宮坂専務と吾川さん、俺は陽菜と八年の付き合いがある同期で、同じ会社で営業している結城と申します。香月課長をご存知で随分推されているようですが、俺しぶとさには自信がありますので、引き下がる気はないです。俺も正念場なんで。では」

 どこから突っ込んでいいのかわからない。

 わからないけど。


「結城――っ!!」


 肩に担ぎ上げられたまま歩き出した結城に、あたしは叫ぶしか出来なかった。笑う結城の背中をバンバン手で叩いて。


「あはははは! 香月推しの女にむかついて、初対面なのについ宣言しちまった! 真下をあの専務から守ってくれたのに、俺にそんなことさせるなんて、お前も相当悪だよな」

「なにが悪……下ろしてよっ」

「このまま俺のものとして周りに見せつけるのと、ここで思いっきりディープかますのと、どっちがいい?」

「どっちも嫌――っ」

「だったらこのままな。これからは俺の告白タイムその1」

「そ、その1って何回もあるの?」

「当然だろうが。あんなに深く身体に刻みつけても、現れたばかりの違う男に刻み込まれる方を意識するアホ女だ。何度も脳みそに刻みつけて縛りつけねぇと。ええと、どこがいいかな」

「なんか怖い。怖いからまた今度」

「駄目だ。お前だって覚悟してきたんだろ? 俺だって覚悟して言うんだ。だから……聞けよ、俺から逃げないで。怖がるな」

「……っ」


 哀願するような顔を向けられて、あたしは頷くことしか出来なかった。

 その頃、我に返った専務が、にやりと笑って悪だくみを企てているとは知らずに――。


/1291ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ