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いじっぱりなシークレットムーン
第5章 Crazy Moon
 

「あのさ、わかっていると思うけど俺こいつを口説き中「「あなたは絶対困っているひとを見捨てないと噂で聞きました。それで信望が厚いと。まさか私を置いて、私の部下と帰ると言いませんよね?」」

「は……!? 行きにパトカー拾ったなら、帰りにも」

「言いませんよね? 私にはパトカーやタクシーで帰れ、なんて」


 にっこり。


「うっ」

 人情味溢れる営業課長は、完全にWEB課長の冷視線に呑み込まれた。  

 
 ぶははははと笑い転げているのは、専務だ。


「……うちの朱羽を頼むよ、結城。俺は命令はしたくないけれど……」

「嘘つけ。いつもたかだか専務で威張ってるくせに」

 沙紀さん、強い。

 沙紀さんの言葉にゴホンと咳払いをして言った。

「忍月コーポレーションは、泣く泣く朱羽を手放した。それくらいの男だということを覚えておけ。月代社長以来の損失だ。……いいか、シークレットムーンの上位会社の専務として、言っておく。

……朱羽の使い方ひとつで、月代さんが作ったムーンはシークレットムーンとして飛躍的に発展する。朱羽はお前の片腕となれる」

 課長は驚いた顔をしているが、結城の表情は真摯だった。

「……朱羽の使い方を間違えるな。間違えれば、お前はすべてを失うぞ。……親父さんも、親父さんに頼りすぎているお前の会社も」

「え?」
 
 専務は、知っているのだろうか。

 社長が結城の父親であることを。


「渉さん、結城さんの親父って……?」

「朱羽は別に知らなくてもいい。いいか、結城。私情と現実を間違えるな」


 あたしは聞いてみた。

 まさか、ねぇ。まさか――。


「専務。シークレットムーンが、なくなるんですか?」

 それは直感だった。
 
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