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いじっぱりなシークレットムーン
第6章 Wishing Moon
 


 ああ、今がどんな時でもいい。

 服がもどかしいくらい、あたしの肌は彼を求めている。


「二週間まで待ってられない」

 掠れた声が降り注ぐ。
 
「あなたに触れたい」

「課長……」


 彼の声に震撼したように、あたしの身体の細胞もさざ波のように奮える。

 課長の匂いに女に目覚めるあたしの身体は火照り、彼が欲しいと無意識に彼の背に手を回していく。

「………」

「………」

 熱を孕んだ眼差しを絡ませて、互いの唇の距離が縮まっていく。

 息がかかるそんな距離で、課長の顔が傾いた時――。


 バタンッ!!


 そんな音に気づけば、ファイルが床に落ちていた。

 その音で正気に戻ったあたしは、慌てて身繕いをして頭を下げて資料室から出て行った。


 やばい、やばい、やばい。

 本気でやばい。

 気を確りもっていないと、あたし課長に抱いてと言っちゃいそうだ。


 ……身体が濡れてしまう。


 あたし、課長じゃない男に抱かれるかもしれないんだ――。


 そう思ったらなんだか泣けてきた。

 だけど――。


 必死で電話をしている結城を見て、あたしは薄く笑った。


 結城が大事にしている会社を守らなくちゃ。

 これくらいのことは、して当然なんだ。


――好きだ。


 結城の告白が胸に突き刺さる。


 ごめんね……。

 その分、会社を守るよ。


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