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いじっぱりなシークレットムーン
第1章 Cheery Moon
「ぁあンっ、駄目、激し……っ」
あたし体に慣れきった彼のものが、あたしの快楽の坩堝を、これでもかというくらいに淫らに獰猛に擦りあげて、刺激してくる。
こんな綺麗な顔をしているのに、動きは猛獣。
ぞくぞくが止らない。
粟立つ肌が、びりびりと感電したかのような痺れを拡げる。
あ、クる――。
「やん、あ、あっ、あああっ……気持ち、いいっ……」
あたしの爪が彼の中に食い込むと、彼は少しだけ痛そうに片目を細めてあたしを見下ろした。その表情が色っぽくてたまらない。
「そんな顔して俺を見ない……。歯止めきかなくなるから、ね?」
気怠げな甘い声でそう言った彼は、やるせなさそうな表情を向けながら、さらに抽送を早めた。
彼の汗ばんで乱れた髪と、苦しげな表情を見たら、繋いだ場所から広がる快感が増して、あたしは大胆に叫んで喘がずにはいられなかった。
「気持ちいい、駄目駄目、イッちゃう――っ」
そんなあたしを見ながら、彼は嬉しそうに顔を綻ばせて笑うんだ。
あたしは知っている。
「好きだよ、チサ――」
彼が抱いているのは、あたしじゃない。
あたしの偽りの名前と同じ名の、彼が抱くことが出来ない彼女。
それを知りながら、あたしは激しく嬌声を上げ続けた。