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いじっぱりなシークレットムーン
第6章 Wishing Moon
「……っ、か、ちょ……」
「名前で呼んで」
熱い息のような声に、腰が砕けそうになる。
匂いが、課長の匂いが――。
「……ぁんっ」
「呼んでよ、陽菜。それくらいは、わかるだろう?」
そんなに甘い声で囁かないで。
課長がそこにいるだけで、下着がぐちょぐちょに濡れちゃうから。
「しゅ……ぅ」
「ん?」
首筋に舌を這わせられるだけで、身体がビクビク震えてしまう。
「もう一回」
その声色だけで破壊力があるのに、また鼓膜に押し込まれる。
「朱羽……っ」
恐らく真っ赤だろう顔で震えながら答えると、レンズの奥の目が柔らかく細められた。
「……。どこを触って貰いたい?」
「え……」
「言ってよ、その通りにしてあげるから」
身体が横たえられ、真上から課長が覗き込む。
「……言えない」
激しく胸を揉んで、秘部を滅茶苦茶にしてなんて。
キスだけで、もう下半身が蕩けているのだ。
「言わないなら、耳だけね」
上に被さるようにして課長があたしの耳だけを愛撫してくる。
課長の匂いが強くなり、くらくらする。
もっと課長が欲しい。課長とくっついて気持ちよくなりたい――。
あたしは無意識に身体を持ち上げて課長の身体に擦りつけるようにして身体を揺らしたようで、課長に耳を噛まれた。
「いやらしい動きをして。どうして欲しいの?」
「……っ」
「言って」
課長はSだ。
あたしの身体が切羽詰まっていることを知っているのに、どうしてもあたしの意識を引き出そうとする。