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いじっぱりなシークレットムーン
第6章 Wishing Moon
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ベッドの端で膝立ちしたあたしの下に、仰向けになった課長がいる。
あたしの背後から顔を出した課長は、揺れるあたしの腰に両手をついて、下から執拗に秘部に吸い付きながら、舌を動かしている。
響く粘着質な音。
突き抜ける快感。
「朱羽、駄目、駄目、またイッちゃう、朱羽、朱羽っ」
身体がぐらぐらして四つん這いになったあたしから、課長の口は離れるどころか、あたしの秘粒を舌で転がしながら、蜜壷に指をねじ込ませるように回転させてくる。
「イク、駄目、駄目ぇぇぇぇ」
尻を突き出すようにしてぶるぶる震えながら果てると、今度は上体だけを起こした課長が、下から手を伸ばしてあたしの乳房を揉み込み、尖りを指の腹で捏ねながら、後ろから肉丘の深層へ舌を滑らせてくる。
逃れられないような執拗なこの攻めに、あたしは声を上げて何度も果てる。
触られれば触られるほど感度が上がっているのに、媚薬のせいで性欲が尽きず。それを課長に畳みかけられると、疼きを感じる前に怒濤のような快楽に身を投じる。
薬を上回るだけのものを、課長はあたしに与えたのだ。
「そこ駄目っ、駄目ったら、ああああっ、朱羽、朱羽――っ」
弱いところを攻め立ててくる――。
息も絶え絶えになってベッドの上で蹲ると、服を着たままの課長があたしの背中をさすって横たわらせてくれた。
「あなたは九年前と変わってないね。あなたが教えてくれた、弱いところも……変わってない。結城さんに、開発されてなくて……よかった」
九年前……ねぇ、まるで違う姿に変えたあなたは、九年前のあたしとの蜜事をまだ覚えていてくれてるの?
九年、経ったのに――。
あたしが忘れようとしていた一夜を、あなたは覚えていてくれたの?
愛おしいと思った。
忘れていた、とくりと揺れるこの胸の熱さ。
あたしは、このひとを好きになり始めている――。
だけど、そう思えば怖い。
課長もいつかはいなくなってしまうと思えば。
問題がなにひとつ解決していないのだ。
結城――。
「なにを考えてる」
課長の手が頬に添えられた。
「俺のことだけ考えて。今は……あなたは薬で変になっているだけだ」