この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第3章 Full Moon
 

「ただの友達で満足しなさいよ! 欲深い男は嫌われるから! ちなみに、親友の座と、私の陽菜はあんたなんかにあげないからね、あっち行きなさい、しっしっ!」

 衣里が後ろからあたしを抱きしめ、結城に向けて手の甲を振った。


「あはははは、鹿沼は難攻不落だな」


 結城は立ち上がりながらこちらに寄り、上からあたし達を見下ろした。


「だけど、男ってそういう困難多い方が、やる気出て燃えるって、知ってた?」


 微笑みながらもどこか艶めいた眼差しを食らったあたしは、ふいにいつも思い出さないようにしている、満月の時の結城の顔を思い出して、顔を俯かせてしまった。

 それに結城がふっと笑った音がして、結城の手があたしの頭の上にぽんと置かれた。


「八時半だ。先に行ってる」


 八時半――。


「あたしもいかなきゃ、課長に言われてるんだそういえば」

「なにを?」

 結城の表情が少しだけ険しくなった。


「資料室で寝ているかもしれないから起こしてくれって」

「寝てる……?」

「うん。なんだか昨日寝れてないみたい。じゃあ行くわ!」


 駆け出すあたしは、結城の曇った表情も、まだ香月朱羽を見ていない衣里の怪訝な顔も気づかなかった。

/1291ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ