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いじっぱりなシークレットムーン
第7章 Waning moon

「ん……んぅ、んん……は…ぅんっ」
「……んっ、もっと…絡めて……ん……そう」
静寂なホテルの中、くちゅくちゅと舌が絡み合う音と、ふたりの甘い声が漏れている。
ああ、誰が来るかわからないこんなところで、こんなことをしているなんて。だけど知っているひとには見つからないからこそ、大胆な気分になる。
気持ちいい。蕩けてしまいそうだ、課長とこうしたキスをするのは。
課長の手があたしの浴衣の襟の中に入ってくる。
ブラの上の方から内側に手が滑り込んできて、柔肉を強く弱く揉み込まれる。引き攣った息をしながらキスをしていると、胸の頂きを指で摘ままれ、あたしはびくびくしながら仰け反り、課長の胸に凭れかかる。
唇を離した課長は、くったりとしたあたしを彼の膝の上で横抱きにするようにして、看病するのかと思いきや……はだけた襟の中に顔を落とし、上から胸の頂きに吸い付いてきた。
「かちょ、あっ、あっああっ」
あたしは下から手を伸ばして、課長を抱きしめる。
抱きしめれば抱きしめるほどに、課長はあたしの乳房を貪るように歯をたてると、じゅるじゅると音をたてて吸い込むんだ。
「ああ、ああああっ」
課長の匂いと熱に包まれながらの蜜事に、興奮が止まらない。
胸の愛撫だけでイッてしまいそうなほどに、気持ちよくてたまらない。
震える足。浴衣の裾を割るようにして、課長の手が下から上へ内股を撫で上げてくると、身体全体がぶるぶると震えた。
舌で転がされる胸の尖りは、時折歯で噛まれて。ショーツの上からなぞられる指先が中央をぐっぐっと強く押し込んでくる。
「課長、かちょ、やぁぁああああっ」
魅惑的な課長の匂いが、鼻腔に広がる。
身体のすべてが、課長によって芽吹きたくて、きゅんきゅんと疼いて苦しい。もっともっと奥深く、強く触れて欲しい。
その時――、人の声が聞こえて、警戒に背筋がざわっとした。
「ああ、誰か来てしまったようだ。俺は、別にこのまま……あなたの濡れたここを舌で舐めてもいいけど。あなたの蜜は、甘いから」
あたしの唇と胸をなぶった濡れた唇が、悩ましく思える動きを見せ、ショーツの上を、課長の指が行ったり来たりする。
想像してぞくぞくしてしまったけれど、人がいるなら無理だ。しかもこんなところでそんなことは……。

