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いじっぱりなシークレットムーン
第7章 Waning moon

その時滝の勢いが弱まり、落ちる水が細くなり、このままではここにいることがばれると思ったあたし達は、急いで高いところに飛び出している岩の上によじ登った。ちょろちょろの滝は雑音を防がず、よりいっそうの嬌声と景色を露わにさせた。
いやらしい結合の音が響き渡っている。
あたしが、朱羽にして貰えていないそれを悦ぶ声が、あたしの身体を火照らせる。
胎内に元気な相手のものを受け入れて、激しく擦り上げられたら、どんなに気持ちいいことだろう。
朱羽のあの……大きくて堅いものが、あたしの中に挿ってきたら。
朱羽にぎゅっとされて、キスしながら、奥深く繋がれたら。
朱羽に……愛の言葉でも囁かれたら。
ひとりでしていた時のように、あたしの名前を呼ばれて、好きだと直接言われたら、あたし悶絶してそれだけでイッちゃいそう。
「ふ……」
興奮しすぎて漏れる声を必死に殺す。岩に座りながらもじもじと足を摺り合わせていたら、隣に座る朱羽のため息が聞こえた。
「まったく、あなたっていうひとは……」
そして両腕が伸びて、あたしは持ち上げられ、彼のお膝の上。
また朱羽はあたしを後ろから抱きしめてくる。
嬌声をBGMに、艶めいた声で耳元に囁かれる。
「興奮しちゃったの?」
「……っ」
「あいつらに抱かれたいと思って?」
少し堅い声に、あたしは頭を横に振る。
「俺は? 俺なら抱かれたい? ああやって、深く貫いて貰いたい?」
うわ、こんなところでSかよ。
「答えないと、金曜日してあげないよ」
ドSかよ。
「なんで足を摺り合わせたの?」
「……っ」
「教えて? 誰に抱かれたいと思ったの? ……結城さんなんて言ったら、金曜日しないからね」
「……なんで、そこに結城……。あたしは、朱羽にっ」
「ん? 俺になに?」
朱羽の舌が細められ、耳の穴に滑り込んだ。
「ああっ」
思わず背を正すようにして、朱羽の腕を掴むあたしに、悪魔のような囁き声。
「言って。俺にどうされたいって?」
耳殻に舌が這わせられ、思わず喘いで言う。
「朱羽、に……っ、あれ以上のこと、して……貰いたいっ」
「……何気にハードル上げるね」
笑い声が耳に響く。

