この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第7章 Waning moon
「朱羽……ねぇ」
恥ずかしいのを我慢してせがんでみたけど、朱羽は目を細めたまま動こうとしない。朱羽の手はあたしの乳房にあるのに、自分で動いてくれない。
彼の手を無理矢理動かして挑発してみても、彼の手の熱さを乳房の柔肉に感じて吐息を零すあたしは、まるで自慰をしているようで、虚しいのともどかしいのと。
あたしに魅力ないのかな。
こんなにはしたない格好で、誘っているのに。
だけど、朱羽に触られたいの。火が着いた身体を、気持ちよくして貰いたい。
「朱羽……切ない……のっ、触って……朱羽に触られたい……」
朱羽の手ごと胸を揉みながら、もうひとつの手をあたしの太股に触らせる。筋となって蜜が垂れたところを、朱羽の手の甲になすりつけると、朱羽の長い睫が小刻みに震撼した。
「こんなになっちゃったの。えっちなあたしを愛して?」
あたしがどんな状態かわかっているだろうに、朱羽が絡み合わせるのは熱い目だけ。はしたないあたしを映しているその目がさらに強い熱が滾り、それを見たあたしは火傷したように身体が焦げ付いた感覚に、一気に身体を貫かれたようで、思わず仰け反って声を上げた。
「朱羽……、朱羽の目でちょっとイッちゃった。ねぇ、駄目? こんなにえっちだったら、朱羽嫌いになっちゃう?」
「……なよ」
「え?」
朱羽が口を開いた。
「全力で誘惑してくるなよ!」
そしてぼっと一気に朱羽の顔が沸騰して、あたしの身体から退けた手でその顔を覆ってあたしの視界から隠した。
「だ、だって。朱羽をその気にさせるおねだりをしろって……」
あたしは恥ずかしい格好で、朱羽の上に跨がっている。
失敗だったのか。うわ……めちゃくちゃこれ、恥ずかしい。